那覇市には、琉球王国の栄華を今に伝える城跡や、神秘的な雰囲気に包まれた史跡が数多く点在しています。世界遺産にも登録された首里城跡をはじめ、地元の人々に愛される隠れた名所まで、それぞれの場所が独自の歴史と文化を秘めています。

この記事では、那覇市内で訪れるべき城跡・史跡の中から、特に魅力的な19箇所を厳選してご紹介します。各施設の詳細な情報はもちろん、実際に訪れた人の口コミや、その場所ならではの「ここがポイント!」も徹底解説。歴史好きの方はもちろん、沖縄のディープな魅力を発見したい方も、ぜひこのガイドを参考に、あなただけの特別な旅を計画してみてください。

那覇の城跡・史跡一覧

施設名住所営業時間/開放時間料金概要
首里城跡沖縄県那覇市首里金城町1-24-6月/10-11月: 無料8:00-19:30/有料8:30-19:00; 7-9月: 無料8:00-20:30/有料8:30-20:00; 12-3月: 無料8:00-18:30/有料8:30-18:00大人400円琉球王国の象徴である世界遺産の城跡。
園比屋武御嶽石門沖縄県那覇市首里真和志1-7 (首里城公園内)終日 (24時間)無料琉球国王が外出時に安全を祈願した石造の門。
玉陵沖縄県那覇市首里金城町1-39:00-18:00 (最終17:30) 年中無休大人300円琉球王家最大の陵墓であり世界遺産。
識名園沖縄県那覇市字真地421-79:00-18:00 (季節変動あり)大人400円琉球王家の最大の別邸として造られた庭園。
龍潭那覇市首里真和志町1-1~1-4特になし (公園区域)無料首里城を見下ろせる美しい外苑池。
山下第一洞穴遺跡公園那覇市山下町27-5開園: 2015年12月無料日本最古級の人骨が発見された洞穴遺跡。
末吉宮跡那覇市首里末吉町1末吉公園内特になし無料中世琉球の神仏習合を伝える格式高い宮社。
円覚寺跡那覇市首里当蔵町1-1~2-3付近4-6月: 8:00-19:30; 7-9月: 8:00-20:30; 10-11月: 8:00-19:30; 12-3月: 8:00-18:30無料琉球王国最大の禅宗寺院の跡。
銘苅墓跡群那覇市銘苅2付近(天久公園横)常時(公園内)無料琉球時代の多様な形式の墓群。
三重城那覇市西3-2-35付近常時(史跡区域)無料那覇港を守った海上砲台跡。
具志グスク901-0146 沖縄県那覇市具志1-2 うたき公園内常時無料地域共同体の祭祀拠点として重要な聖域。
御物グスク沖縄県那覇市垣花町(那覇軍港内、立入禁止)立入禁止無料(外観見学のみ)那覇港の交易と防衛を担った倉庫型グスク。
屋良座森城沖縄県那覇市旭町付近(那覇軍港南岸、米軍基地内)立入禁止無料(外観見学のみ)倭寇・薩摩の侵入を防いだ海上砲台跡。
伊波グスク沖縄県うるま市石川伊波常時無料13〜14世紀に築かれた単郭式のグスク。
旧崇元寺第一門及び石牆900-0012 沖縄県那覇市泊1-9-1付近特になし無料臨済宗崇元寺の正面を飾る三連アーチの石門。
崇元寺下馬碑900-0012 沖縄県那覇市泊1-9-1付近特になし無料国王や冊封使が馬から降りることを命じた石碑。
天久之嶽900-0005 沖縄県那覇市天久1040付近特になし無料古代グスク遺構と伝わる神聖な祭祀場。
石獅子「カンクウカンクウ」902-0073 沖縄県那覇市上間1-34-6付近特になし無料村の悪風返し・魔除けを担う石彫獅子。
石獅子「ミートゥンダシーサー」902-0073 沖縄県那覇市上間124-2付近特になし無料雄雌一対で、怨念を跳ね返す夫婦のシーサー。

首里城跡(しゅりじょうあと)

復元が進む世界遺産!今しか見られない特別な体験を。

住所沖縄県那覇市首里金城町1-2
開園時間4月〜6月・10月〜11月: 無料区域 8:00-19:30 / 有料区域 8:30-19:00 (最終入場 18:30)
7月〜9月: 無料区域 8:00-20:30 / 有料区域 8:30-20:00 (最終入場 19:30)
12月〜3月: 無料区域 8:00-18:30 / 有料区域 8:30-18:00 (最終入場 17:30)
休場日7月第1水曜と翌日 (首里杜館含む)
料金 (有料区域)大人 400円 / 中高生 300円 / 小中学生 160円 (年間パスあり)
アクセスゆいレール首里駅より徒歩15分 / バス「首里城公園入口」下車 徒歩5分

琉球王国の都「首里」に築かれた壮大な城で、世界文化遺産「琉球王国のグスク及び関連遺産群」の象徴として知られています。これまでに少なくとも7回建て替えが行われたことを示す基壇遺構が確認されており、その歴史の深さを物語っています。

かつては中国、日本、東南アジアとの交易の拠点として大いに栄えました。現在も「見せる復興」をテーマに、床下工房や木材倉庫、加工場の公開などを通じて、復元作業の様子を一般公開しています。琉球の歴史と文化を肌で感じられる、貴重な場所です。

★★★★★
5.0
正殿の復元作業を間近で見学できるのは、本当に貴重な体験でした。屋根の修復の様子をじっくり見ることができて、歴史が動いている瞬間を感じられましたね。何度でも訪れたいです!
★★★★★
5.0
朱色に輝く守礼門から始まる琉球建築の美しさに、ただただ圧倒されました。再建が進むにつれて、当時の壮麗な姿が蘇っていくのが分かります。完成したら、また絶対に来たいと思います。

ここがポイント!

  • 復元工事の現場を間近で見学できる、今しか味わえない特別な体験ができます。
  • 無料区域と有料区域が分かりやすく分かれており、時間や予算に合わせて見学プランを選べます。
  • 夜間はライトアップされ、幻想的な雰囲気に包まれます。伝統菓子とお茶を楽しめるサービスも人気です。

園比屋武御嶽石門(そのひゃんうたきいしもん)

人が通れない石造りの門?世界遺産エリアの神秘的なパワースポット。

住所沖縄県那覇市首里真和志1-7 (首里城公園内)
開放時間終日 (24時間)
料金無料
アクセス首里城公園入口バス停 徒歩5分 / ゆいレール首里駅 徒歩10分

1519年に尚真王の命によって築かれた、「礼拝の門」として知られる石造りの門です。琉球石灰岩や砂岩が用いられ、屋根の棟石には精緻な彫刻が施されています。

1933年には国宝に指定されましたが、沖縄戦で一度破壊されてしまいます。しかし、1957年に見事に復元され、現在は重要文化財に指定されています。2000年には、首里城跡とともに世界遺産に登録され、その歴史的価値が世界に認められました。

★★★★☆
4.0
守礼門から石畳を散策していくと、厳かな雰囲気の石門が現れます。人が通るための門ではなく、神聖な場所への礼拝の門だと知って、彫刻の細工にさらに見入ってしまいました。歴史を感じる場所です。
★★★★★
5.0
首里城の敷地内にある世界遺産でありながら、入場料なしで気軽に立ち寄れるのが嬉しいポイントです。中国風の装飾が施された石門は、琉球文化の独自性を感じさせてくれます。ぜひ一度訪れてみてください。

ここがポイント!

  • 全て石造りでありながら、人が通るためではない「礼拝の門」という珍しい宗教的意義を持っています。
  • 中国風の美しい装飾が施されており、琉球独自の建築様式と融合したデザインが見事です。
  • 首里城公園の無料エリア内に位置しているため、誰でも気軽に訪れることができます。

玉陵(たまうどぅん)

琉球王国の王家の墓!歴史を感じる神聖な空間。

住所沖縄県那覇市首里金城町1-3
開館時間9:00-18:00 (最終入場 17:30) 年中無休
料金大人 300円 / 小中学生 150円 (年間パスあり)
アクセスゆいレール首里駅より徒歩15分 / バス「首里城公園入口」下車 徒歩5分

1501年に尚真王が父である尚円王を改葬するために築かれた、琉球王家最大の陵墓です。三室構造になっており、洗骨前後の遺骸を区分して安置していました。その規模は広大で、約2,442m²にも及び、宮殿を模したような壮麗な石造りが特徴です。

1974年から1977年にかけて修復が行われ、2000年には世界遺産に登録されました。さらに2018年には建造物として国宝に指定されるなど、その歴史的・文化的価値は高く評価されています。王統の威光を今に伝える、非常に重要な史跡です。

★★★★☆
4.0
入口で出迎えてくれる蝙蝠モチーフのキャラクター「たまちゃん」がとっても可愛いんです!意外な癒しポイントでした。内部の構造展示も分かりやすく、琉球の歴史を深く学べますよ。
★★★★★
5.0
歴代国王のお墓を巡るという経験は、他ではなかなかできません。敷地全体に漂う神聖な空気に包まれて、琉球王国の重厚な歴史に触れることができました。静かで落ち着いた時間を過ごしたい方におすすめです。

ここがポイント!

  • 国宝、重要文化財、世界遺産という「三重指定」を受けており、その歴史的価値は群を抜いています。
  • 併設の「奉円館」では、玉陵の内部構造や、墓室にまつわる銘文碑について詳しく解説されており、深く学ぶことができます。
  • 首里城跡からも近く、合わせて見学することで、琉球王国の歴史をより深く理解できます。

識名園(しきなえん)

琉球王家の最大の別邸!四季折々の風景が美しい回遊式庭園。

住所沖縄県那覇市字真地421-7
観覧時間9:00-18:00 (季節変動あり)
料金大人 400円 / 小人 200円 (団体割引あり)
休園日水曜 (祝日・慰霊日の場合翌日)
アクセスバス2・3・4・5・14番「識名園前」下車すぐ

1799年に尚温王の冊封を祝して造られた、琉球王家最大の別邸です。心字池を中心とした廻遊式庭園で、中国風の六角堂や琉球石灰岩の石組みが随所に見られます。

1945年の沖縄戦で大きな被害を受けましたが、1975年から1996年にかけて復元されました。1976年には国の名勝に指定され、2000年には世界遺産にも登録されています。琉球の伝統と中国文化が融合した、非常に美しい庭園です。

★★★★☆
4.0
石畳の通路は少し滑りやすいので、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。でも、庭園はとても美しく、特に心字池の周りを歩いていると心が落ち着きます。まるで絵画の中にいるような気分になれました。
★★★★★
5.0
廻遊式庭園の趣向が凝らされていて、四季折々の変化が楽しめるのが魅力ですね。春には桜、夏には緑、秋には紅葉、冬には澄んだ空気と、いつ訪れても違った表情を見せてくれます。ガイドツアーもおすすめです。

ここがポイント!

  • 琉球王家最大の別邸として、四季折々の花木が美しく配置された廻遊式庭園の景観が楽しめます。
  • 地元の人々にも開かれた庭園として、ガイドツアーや伝統的な呈茶サービスが充実しており、琉球文化を体験できます。
  • 世界遺産に登録されており、歴史と自然が融合した特別な空間を味わえます。

龍潭(りゅうたん)

首里城を望む絶景スポット!市民憩いの外苑池。

住所那覇市首里真和志町1-1~1-4
営業時間特になし (公園区域)
料金無料
アクセスゆいレール首里駅より徒歩15分 / バス「首里城前」下車 徒歩1分

1427年に尚巴志王の時代に造られた、首里城の外苑池です。龍の頭の形に掘削され、周辺の安国山が築造されました。かつては旧暦9月9日に行われるハーリー競漕や、中国からの冊封使を歓迎する場としても使われていました。

現在は、美しい遊歩道が整備され、眺望公園としても利用されており、市民の憩いの場となっています。首里城を背景にしたその景色は、訪れる人々を魅了し続けています。

★★★★★
5.0
夕暮れ時に龍潭から眺める首里城は、本当に格別な美しさでした。水面に映る首里城のシルエットが幻想的で、時間を忘れて見とれてしまいました。写真撮影にも最高のスポットですよ。
★★★★☆
4.0
池には水鳥や魚、亀がたくさんいて、のんびりと観察できるのが良いですね。まさに「隠れた癒しスポット」といった感じで、静かに散策したい時にぴったりです。四季を問わず楽しめるので、何度でも行きたくなります。

ここがポイント!

  • 首里城を見下ろすことができる絶景ポイントとして知られ、特に夕暮れ時は息をのむ美しさです。
  • 旧暦行事の重陽の宴を偲ぶ文化的景観が残されており、琉球の歴史に触れることができます。
  • 整備された遊歩道があり、四季を問わず気持ちよく散策を楽しむことができます。

山下第一洞穴遺跡公園(やましただいいちどうけついせきこうえん)

日本最古級の人骨発見地!歴史と学びの都市公園。

住所那覇市山下町27-5
開園2015年12月
料金無料
アクセスゆいレール奥武山公園駅より徒歩9分
駐車場2台 (身障者用含む)

この公園は、日本最古級の人骨が発見された洞穴が園路沿いに露出している珍しい場所です。洞穴自体は立ち入りできませんが、園路からその様子を観察することができます。

花壇や健康遊具が整備されており、史跡でありながらも地域の公園として市民に親しまれています。発掘された史料に基づいて考古学を学ぶことができ、歴史と日常が融合したユニークなスポットです。

★★★★☆
4.0
洞穴前の芝生がとても綺麗に整備されていて、子どもとのお散歩に最適でした。遊具もあるので、子どもたちは遊びながら、私は歴史に触れることができて、家族みんなで楽しめますね。
★★★★★
5.0
「日本最古級の人骨発掘地」というだけでも、その歴史的価値の高さに驚かされます。洞穴を間近で見ると、遥か昔の時代に思いを馳せることができます。歴史好きにはたまらないスポットですよ。

ここがポイント!

  • 日本最古級の人骨が発見された洞穴遺跡と、市民が利用する都市公園が融合した珍しい形態です。
  • 発掘された史料に基づき、考古学的な学習を深めることができ、同時に地域の憩いの場としても機能しています。
  • 洞穴は立ち入り禁止ですが、園路からその歴史的な痕跡をじっくりと観察できます。

末吉宮跡(すえよしぐうあと)

中世琉球の神仏習合を感じる聖地!組踊りの舞台にも。

住所那覇市首里末吉町1末吉公園内
料金無料
営業時間・休特になし
駐車場あり
アクセスゆいレール市立病院前駅より徒歩6分

1454年〜1461年の尚泰久王の時代に、熊野権現を迎えて創建された宮社です。琉球八社の一つとして「社壇(しゃだん)」とも呼ばれていました。

1999年には拝殿が復元され、周辺には遍照寺跡も残っています。また、琉球を代表する古典芸能である組踊の「執心鐘入(しゅうしんかねいり)」の舞台地としても知られており、歴史と文化が息づく場所です。

★★★★☆
4.0
「夜半参り」という伝説が残されていると聞いて、ロマンを感じながら訪れました。古社の厳かな雰囲気に包まれて、まるで時が止まったような感覚になりましたね。歴史好きにはたまらないスポットだと思います。
★★★★★
5.0
末吉公園の散策ついでに立ち寄りましたが、想像以上に静かで神聖な空気が漂っていました。高台にあるので、参道からの眺めも素晴らしいです。都会の喧騒を忘れて、ゆっくり過ごしたい時におすすめの場所ですね。

ここがポイント!

  • 中世琉球の神仏習合の歴史を今に伝える、非常に格式高い宮社です。
  • 高台に位置しており、参道や美しいアーチ型石橋からの景観が特に魅力的です。
  • 組踊の有名な演目「執心鐘入」の舞台地としても知られ、琉球芸能の歴史に触れることができます。

円覚寺跡(えんかくじあと)

琉球最大の禅宗寺院跡!国内唯一の中国様式石橋が残る。

住所那覇市首里当蔵町1-1~2-3付近
料金無料
開放時間4月〜6月: 8:00-19:30 / 7月〜9月: 8:00-20:30 / 10月〜11月: 8:00-19:30 / 12月〜3月: 8:00-18:30
アクセスバス「当蔵」下車 徒歩2分 / ゆいレールおもろまち駅より徒歩10分

1492年に尚真王が創建した、臨済宗の格式高い寺院です。鎌倉の円覚寺を模して造られ、かつては七堂伽藍を備えた琉球最大の禅宗寺院でした。

1945年の沖縄戦で伽藍は焼失してしまいましたが、総門と放生橋は1968年に復元されました。これらは現在、県指定史跡であり、現存する唯一の木造建築物として有形文化財にも指定されています。

★★★★★
5.0
放生橋の中国様式の石橋は、本当に圧巻でした!日本国内で唯一のものだと聞いて、さらに感動しましたね。池に映る橋の姿も美しく、まるで絵画のようでした。心が洗われるような場所です。
★★★★☆
4.0
総門をくぐると、その先に広がる放生池が幽玄な美しさで迎えてくれます。庭園全体がとても落ち着いた雰囲気で、歴史の中に迷い込んだような感覚になりました。静かに散策するのにぴったりですね。

ここがポイント!

  • 鎌倉様式と琉球建築が融合した、独自の建築美を見ることができます。
  • 放生池と中国様式の石橋は、国内で唯一現存する貴重な遺構です。
  • かつて琉球最大の禅宗寺院であった歴史的背景を感じながら、静寂な空間で心を落ち着かせることができます。

銘苅墓跡群(めかるはかあとぐん)

琉球時代の墓の進化が見える!学術的価値の高い墓群。

住所那覇市銘苅2付近(天久公園横)
料金無料
開放常時(公園内)
アクセスバス「与儀十字路」ほかより徒歩数分 / ゆいレール古島駅より徒歩約15分

14世紀から16世紀の列島交易期から明治期まで続く、大規模な墓群です。伊是名家の最大級の亀甲墓をはじめ、岩陰墓掘込墓など、約330基もの様々な形式の墓が発掘されました。

特に、囲込岩陰墓からは36体もの風葬人骨が出土しており、琉球における墓制の成立と発展を示す貴重な史跡として、2007年に国指定されました。グスク時代の葬送儀礼を象徴する、学術的にも非常に価値の高い場所です。

★★★★☆
4.0
これほど大規模な亀甲墓を間近で見たのは初めてで、その迫力に圧倒されました!歴史の教科書に出てくるような場所が、実際に目の前にあることに感動しましたね。沖縄の独自の文化を感じられる場所です。
★★★★★
5.0
戦後の返還地に、これほど多様な形式の古墓群が一堂に保存されているのは、まさに奇跡的だと感じました。琉球の人々の死生観や歴史に思いを馳せることができて、非常に興味深かったです。歴史探訪におすすめの場所です。

ここがポイント!

  • 多数の文字銘文付き蔵骨器が出土しており、被葬者の実像が具体的に明らかになっています。
  • グスク時代の葬送儀礼を象徴する学術的価値が非常に高く、琉球の墓制の歴史を学ぶ上で貴重な場所です。
  • 亀甲墓や岩陰墓など、多様な形式の墓群が一堂に会しているため、その違いを見比べることができます。

三重城(みーぐすく)

那覇港の入口を守った海上砲台跡!往時の防衛を偲ぶ。

住所那覇市西3-2-35付近
料金無料
営業常時(史跡区域)
駐車場数台可(スペース有)
アクセス沖縄自動車道 那覇ICより車15分 / 那覇空港より車30分

1554年頃、尚清王の時代に那覇港の北岸に築かれた砲台です。対岸の屋良座森城と連携し、倭寇や海賊の防御に用いられました。築造は楚辺豪族の王農大親によるものと伝わっています。

明治から大正にかけて埋立が進み、現在は長堤遺構と「水神」「五臓神」の石碑が史蹟として残されています。かつての那覇港の防衛拠点としての役割を今に伝える、歴史的な場所です。

★★★★☆
4.0
船を見送る岬として、ロマンチックな雰囲気が漂っています。かつて海賊から港を守った場所だと思うと、歴史の重みを感じますね。夕日が海に沈む時間帯に訪れると、さらに感動的ですよ。
★★★★★
5.0
ホテルの裏側にひっそりと残された隠れた史跡です。散策コースとしても最適で、静かに歴史に触れることができます。かつての那覇港の様子を想像しながら歩くと、とても感慨深い気持ちになりますね。

ここがポイント!

  • 那覇港を守った北砲台の貴重な遺構であり、琉球王国の海上防衛の歴史を今に伝えています。
  • 埋め立て前の古絵図や、葛飾北斎の「琉球八景」の下絵から当時の姿を偲ぶことができます。
  • 海に面した立地で、港の風景と一体となった歴史的な景観を楽しむことができます。

具志グスク(ぐしぐすく)

住宅街に佇む聖域!琉球王国の祭祀を伝える「生きた御嶽」。

住所901-0146 沖縄県那覇市具志1-2 うたき公園内
開放時間常時
料金無料
駐車場なし
アクセスゆいレール赤嶺駅より徒歩18分 / バス56・89番「高良」下車 徒歩4分

那覇市具志の小丘陵上に築かれた聖域(ウタキ)です。石垣などの遺構は確認されていませんが、江戸時代初期の文献『琉球国由来記』には「具志嶽之殿」として記載されており、村落共同体の祭祀拠点として重要視されていました。

1993年には赤瓦葺きの祠が再建され、1995年には「うたき公園」として整備されました。中央の拝所を囲む芝生広場には園路や東屋が設けられ、地域の憩いの場神事が両立する開放的な空間となっています。

★★★★☆
4.0
一般的な御嶽とは少し違って、鬱蒼とした森というよりは綺麗に整備された芝生広場が広がっていました。休憩するのに最適な場所で、家族連れにもおすすめです。地域の歴史を感じながら、ゆっくり過ごせます。
★★★★★
5.0
旧暦6月25日の豊年祭には、多くの参拝者で賑わうと聞いて訪れました。地域の歴史が今も息づいていることを肌で感じることができ、とても感動しました。都会の中に残された貴重な聖地ですね。

ここがポイント!

  • 琉球王国以来の祭祀を今に伝える「生きた御嶽」であり、住宅街の中にありながらも聖域としての濃厚な空気が漂います。
  • 園路や休憩施設が整備されており、市民の散策や学びの場としても親しまれています。
  • 地域共同体の歴史と文化を肌で感じることができる、隠れた名所です。

御物グスク(おものぐすく)

那覇港のシンボル!貿易と防衛を担った「倉庫兼砦」。

住所沖縄県那覇市垣花町(那覇軍港内、立入禁止)
開放時間立入禁止
料金無料(外観見学のみ)
駐車場なし
アクセス明治橋付近より徒歩5分 / 那覇埠頭バス停より徒歩7分

那覇港に向かって突き出した小島(旧称「看見グスク」)の上に築かれた、倉庫型グスクです。1459年頃に交易品を収納する施設として整備され、尚泰久王朝の貿易拠点を守護する役割を担っていました。

戦前は料亭「風月楼」、戦後は米軍通信所として利用されていましたが、現在も立入禁止のまま残っています。遠目からでも、その巨大な石壁とアーチ門の遺構から、往時の威容を偲ぶことができます。

★★★☆☆
3.0
遠くからでも石積みの立派な遺構が確認できました。琉球王国の貿易の権威を感じる場所ですね。立ち入り禁止なのは残念ですが、港からの眺めは素晴らしかったです。
★★★☆☆
3.0
中には入れませんが、港から眺めるアーチ門の美しさに心を打たれました。貿易の拠点だったという歴史を考えると、一層魅力的に感じます。港の風景に溶け込んでいて、絵になる場所です。

ここがポイント!

  • 港湾の防衛と貿易統制を両立させた、「倉庫兼砦」という独自の機能を持つグスクです。
  • 立入禁止ですが、巨大な石積みの遺構とアーチ門が港の景観と一体となり、琉球王国の交易史を象徴する文化的景観を形成しています。
  • 遠目からでもその存在感を感じられ、当時の琉球の繁栄と防衛技術に思いを馳せることができます。

屋良座森城(やらざもりぐすく)

海賊から港を守った要塞!沖縄戦で破壊された防衛の痕跡。

住所沖縄県那覇市旭町付近(那覇軍港南岸、米軍基地内)
開放時間立入禁止
料金無料(外観見学のみ)
駐車場なし
アクセス対岸の明治橋より徒歩10分

1546年に尚清王によって那覇港の南口に築かれた海上砲台です。三重城と連携し、倭寇や薩摩軍の侵入を防ぐ重要な役割を担っていました。厚い琉球石灰岩の城壁には16か所もの銃眼が設けられ、1609年の薩摩侵攻時には対岸からの砲撃で敵軍を退けたと記録されています。

戦後の那覇港拡張に伴い1950年に破壊され、現在は米軍基地内にあるため立入禁止となっています。痕跡のみですが、往時の戦略的重要性を今に伝えています。

★★★☆☆
3.0
史書に書かれているような厚い石壁の砲台跡を、ぜひ間近で見たかったです。残念ながら米軍基地内なので外観しか見られませんでしたが、それでも当時の防衛の様子を想像できました。
★★★☆☆
3.0
対岸からでも石積みの痕跡を確認することができました。琉球王国の高度な防衛技術を感じられる場所です。かつての戦いの歴史を物語る重要な史跡ですね。歴史ロマンを感じたい方におすすめです。

ここがポイント!

  • 琉球王国の海上防衛技術を象徴する貴重な海上砲台遺構です。
  • 倭寇や薩摩の侵攻に対する抵抗の歴史を体現しており、琉球の防衛戦略の重要性を伝えています。
  • 現在は痕跡のみですが、対岸から当時の要塞としての面影を感じることができます。

伊波グスク(いはぐすく)

うるま市に位置する絶景グスク!交易の歴史を物語る。

住所沖縄県うるま市石川伊波
開放時間常時
料金無料
駐車場あり
アクセス石川インターより車15分

今帰仁城主の子孫である伊波按司によって、13世紀から14世紀に築かれた単郭式グスクです。標高約87mの丘陵上に、一重の野面積み石垣がコの字形に巡っています。

頂上からは旧石川市街や遠くの島々を一望でき、外国製の陶器や青磁の破片が出土していることから、当時の交易が栄えていたことが推察されます。沖縄県の史跡に指定されており、当時の城郭構造や按司の性格を伝える学術的価値が高い場所です。

★★★★☆
4.0
石積みの城壁と峻険な断崖を利用した縄張りが見応えありました!自然と一体になったグスクの姿が美しく、歴史のロマンを感じます。歩くのは少し大変ですが、その価値はありますよ。
★★★★★
5.0
頂上から沖縄東部の島々を望む景色は圧巻でした。まさに、城主がこの場所から監視していたという当時の様子を実感できます。歴史好きにも景色好きにもおすすめできる、素晴らしい場所です。

ここがポイント!

  • 単郭式ながら、野面積みの優れた技術が見られ、物見台や拝所の配置が防衛と儀礼機能を両立させています。
  • 城内から遠望できる島々の景色は、当時の見張りや交易拠点としての重要性を強調しています。
  • 無料で訪れることができ、歴史的な価値と美しい自然の両方を楽しめる隠れた名所です。

旧崇元寺第一門及び石牆(きゅうそうげんじだいいちもんおよびせきしょう)

戦火をくぐり抜けた三連アーチ門!ガジュマルと石垣が織りなす幽玄美。

住所900-0012 沖縄県那覇市泊1-9-1付近
営業時間特になし
料金無料
駐車場なし
アクセス崇元寺前バス停すぐ

臨済宗霊徳山崇元寺の正面を飾る、三連アーチの石門と周囲の石垣です。15世紀から16世紀にかけ、尚真・尚清王の時代に国廟の正門として建立されました。琉球石灰岩の切石積みと凝った彫刻意匠は、県内でも類を見ない石造建築として高く評価されています。

太平洋戦争で焼失した伽藍の中、この門だけは奇跡的に残り、1955年に復元され、重要文化財に指定されました。かつての境内には国王の霊位を安置する正廟や伽藍が広がっていました。

★★★★★
5.0
戦前は国宝だったと聞いて、その重厚さに驚きました。三連アーチの石門は本当に立派で、門をくぐると当時の壮大な崇元寺を偲ぶ気持ちになります。歴史の重みを感じる場所です。
★★★★★
5.0
門の向こうにそびえるガジュマルの巨木と石門の組み合わせが、何とも神秘的でした。那覇にこんな隠れたパワースポットがあるなんて知らなかったです。静かで厳かな雰囲気が漂っていて、心落ち着く場所ですね。

ここがポイント!

  • 戦火をくぐり抜けた重厚で優雅な三連アーチの石門は、県内唯一の石造建築として見応えがあります。
  • 門越しに望むガジュマルの巨木と石積みが織りなす景観は、古刹遺構ならではの幽玄な美しさを醸し出しています。
  • 国王の国廟正門としての歴史的背景を持ち、琉球王国の格式を今に伝えています。

崇元寺下馬碑(そうげんじげばひ)

格式高い琉球王国の象徴!国王も馬から降りた歴史の証。

住所900-0012 沖縄県那覇市泊1-9-1付近
営業時間特になし
料金無料
駐車場なし
アクセス崇元寺バス停すぐ

1527年に尚清王の即位を祝して建立された石碑で、冊封使や国王でさえも馬から降りることを命じたと記されています。「按司も下司も此処にて馬より降るべし」という文言が刻まれ、その格式の高さを物語っています。

丸い太陽、雲、鳳凰の文様が彫刻されており、県指定美術工芸品にもなっています。元々は東西に2基ありましたが、戦災で東碑のみが現存しています。碑に残る弾痕は、往時の激しい戦いを静かに物語っています。

★★★★★
5.0
碑に残る弾痕のような跡を見て、戦禍を免れた奇跡の石碑だと感じました。ここにあった当時の激しい戦いを想像すると、胸が締め付けられます。歴史の証人として、じっくりと見てほしい場所です。
★★★★☆
4.0
「馬から降りるべし」という言葉に、当時の格式の高さと厳しさを実感しました。門前の空気も凛としていて、非常に神聖な場所だと感じられます。琉球王国の歴史に触れる貴重な体験ができました。

ここがポイント!

  • 琉球王国の国廟儀装と身分制度が刻まれた、非常に史料的価値の高い石碑です。
  • 碑に残された戦火の弾痕が、往時の激しい戦いを物語る生々しい証拠となっています。
  • 国王でさえ馬から降りたという厳格な規則を伝えることで、琉球王国の格式を現代に伝えています。

天久之嶽(あめくのたき)

都会の中の静寂!古代祭祀の痕跡を感じる聖地。

住所900-0005 沖縄県那覇市天久1040付近
営業時間特になし
料金無料
駐車場なし
アクセス泊交差点から車で約5分

「天久グスク」とも呼ばれる、古代のグスク遺構です。周辺の丘陵の中で最も標高の高い場所に位置しており、青磁の破片やグスク系の土器が出土しています。

地元の人々からは、ノロ(琉球の女性神職)の祭祀場である「オシアゲ森之御イベ」と伝わる神聖な地です。整備はされていませんが、琉球の祭祀文化を今に伝える貴重な場所となっています。

ここがポイント!

  • 遺構は未整備ですが、発見された史料に基づき、考古学的なロマンをかき立てる場所です。
  • 市街地に近接しているにもかかわらず、その中には静寂な空間が広がり、古代の祭祀の痕跡を体感できます。
  • 地元に伝わる「オシアゲ森之御イベ」として、琉球の精神文化に触れる貴重な機会を提供します。

石獅子「カンクウカンクウ」(いしじし)

村の悪霊を跳ね返す守護神!魔除け文化の象徴。

住所902-0073 沖縄県那覇市上間1-34-6付近
営業時間特になし
料金無料
駐車場なし
アクセスゆいレール安里駅より徒歩約41分 / 上間バス停より徒歩5分

上間村の鎮守として、琉球の三山時代に設置された石彫獅子です。南山八重瀬グスクへの「返し(ケーシ)」、つまり村に悪風を寄せ付けず、魔除けをする役割を担っていました。

かつては5体あったと言われていますが、現在では3体が現存しています。南山勢を睨みつけるようなその姿は、見る者に畏敬の念を抱かせます。地域に根ざした伝承と石造技術が融合した、琉球の魔除け文化を象徴する存在です。

ここがポイント!

  • 石獅子としては珍しく、悪風対策という呪術的な機能を持っています。
  • 地域の伝承と高度な石造技術が融合した、琉球独自の魔除け文化を象徴する存在です。
  • 南山勢を睨むその姿は、当時の人々の信仰と歴史的背景を感じさせ、訪れる者に畏敬の念を抱かせます。

石獅子「ミートゥンダシーサー」(いしじし)

夫婦のシーサーが紡ぐ歴史!三山紛争期の怨念を跳ね返す。

住所902-0073 沖縄県那覇市上間124-2付近
営業時間特になし
料金無料
駐車場なし
アクセス与儀交差点より車で約8分

「ミートゥンダ」とは琉球語で「夫婦」を意味し、その名の通り、雄雌一対で設置されたシーサーです。糸数グスクや玉城グスクからの「返し(ケーシ)」として、攻め滅ぼされた怨念を跳ね返す「悪風返し」の意匠が施されています。

三山(北山・中山・南山)が争った紛争期に、村落間の抗争と守護信仰の歴史を今日に伝える貴重な資料的遺構です。その希少性と歴史的背景から、沖縄の文化を深く理解する上で重要な存在となっています。

ここがポイント!

  • 夫婦一対のシーサーという点で非常に希少性が高く、珍しい事例として注目されています。
  • 三山紛争期の村落間の抗争と守護信仰を今日に伝える、歴史的な資料価値を持つ遺構です。
  • 攻め滅ぼされた怨念を跳ね返すという「悪風返し」の意匠は、当時の人々の切なる願いを感じさせます。

おすすめ城跡・史跡ランキング!

  1. 1

    首里城跡

    琉球王国の象徴であり、世界遺産にも登録された沖縄を代表する歴史的スポットです。復元作業の様子を間近で見学できる貴重な体験ができます。

    沖縄の歴史文化を語る上で欠かせない中心地であり、その規模と歴史的背景は圧倒的です。現在進行形の復元プロジェクトも相まって、唯一無二の魅力を放っています。

  2. 2

    玉陵

    琉球王家の最大の陵墓であり、国宝・重要文化財・世界遺産と三重の指定を受けた格式高い史跡です。王統の威光を肌で感じられます。

    琉球王国の中心的な信仰と歴史を象徴する場所であり、その厳かな雰囲気は訪れる人に深い感動を与えます。奉円館での詳細な解説も充実しており、学習にも最適です。

  3. 3

    識名園

    琉球王家の最大の別邸として造られた美しい回遊式庭園です。中国と琉球の様式が融合した独特の景観が楽しめ、四季折々の表情を見せます。

    世界遺産に登録された庭園であり、その造形美と自然との調和は訪れる人々を魅了します。都会の喧騒を離れ、静かで美しい時間を過ごしたい方におすすめです。

目的別おすすめ!

琉球王国の歴史を深く知りたい場合

首里城跡

琉球王国の政治・文化の中心であり、その興亡を肌で感じられる場所です。復元中の正殿や基壇遺構から、王国の壮大な歴史をたどることができます。

首里城跡の詳細を見る

美しい自然や景色を楽しみたい場合

龍潭

首里城を望む絶景ポイントであり、四季折々の美しい風景が楽しめる外苑池です。静かに散策しながら、水辺の生き物観察や写真撮影にも最適です。

龍潭の詳細を見る

気軽に立ち寄って世界遺産に触れたい場合

園比屋武御嶽石門

首里城公園の無料エリア内に位置する世界遺産です。立ち入りはできませんが、独特の石造りの門の美しさと厳かな雰囲気を手軽に味わうことができます。

園比屋武御嶽石門の詳細を見る

地元の人々に愛される場所を訪れたい場合

具志グスク

住宅街にありながらも神聖な雰囲気を保ち、地域の憩いの場としても親しまれている御嶽です。琉球王国時代からの祭祀が今も続く「生きた聖地」を感じられます。

具志グスクの詳細を見る

ユニークな歴史の痕跡を見てみたい場合

石獅子「カンクウカンクウ」

村の悪霊を跳ね返す魔除けの石獅子で、その呪術的な機能は珍しいものです。地域伝承と石造技術が融合した、琉球独自の魔除け文化を象徴する存在です。

石獅子「カンクウカンクウ」の詳細を見る
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